秋の味覚「サツマイモ」の栄養・おいしい食べ方 甘さを引き出すコツとは
サツマイモとは?日本が誇る甘くて栄養豊富な根菜
サツマイモは、江戸時代に広まった日本を代表する伝統食材。
甘くて腹持ちがよく、栄養価も高いことから、
現代では「美容」「健康」「ダイエット」にも注目されています。
近年では、紅はるかやシルクスイートなどの新品種の登場で、
焼き芋ブームが再燃するほど人気の高い野菜です。
サツマイモの旬はいつ?
サツマイモの旬は 9月〜12月。
掘りたてはでんぷん質が多くホクホク系ですが、
1〜2ヶ月貯蔵することで糖化(熟成)が進み、甘みが大幅にUPします。
・掘りたて → ホクホクで素材の味が濃い
・熟成後(10〜2月)→ しっとり甘い“本気の甘さ”
秋から冬にかけての時期が、最もおいしいタイミングです。
サツマイモに含まれる栄養とその効果
①食物繊維が圧倒的に豊富
腸内環境を整え、便通を改善。
特に皮の部分には水溶性食物繊維も多く含まれています。
②ビタミンCは加熱に強い
サツマイモのビタミンCはデンプンに守られているため、
加熱しても壊れにくいのが特徴。
美肌効果や免疫力アップに役立ちます。
③抗酸化成分「ポリフェノール」
皮の紫色や赤い色素には抗酸化作用があり、
細胞の老化防止に期待できます。
④低GIでダイエットにも◎
血糖値の上昇が緩やかなため、満足感が続きやすいヘルシー食材。
サツマイモの甘さを引き出すコツ
サツマイモの甘さは
でんぷん → 糖(麦芽糖など)に変わる時間と温度で決まります。
プロはこの「糖化(とうか)」をコントロールしています。
■熟成(追熟)が一番大事
掘りたてのサツマイモは意外と甘くない。
数週間〜数ヶ月「寝かせる」ことで甘みが爆発的に増します。
● 追熟のメカニズム
でんぷん分解酵素(アミラーゼ)が働きでんぷん → 麦芽糖(甘い糖)に変わるから。
● ベスト状態
温度:13〜15℃
湿度:85〜90%
期間:1〜2ヶ月
紅はるか・シルクスイートは特に追熟で激変します。
※家庭でやる場合
・直射日光NG
・新聞紙で包む
・冷蔵庫NG(低温障害で甘くならない)
■加熱は「低温からじっくり」が圧倒的に甘くなる
サツマイモの甘さは、アミラーゼが活性化する温度帯で決まります。
● 酵素が働く温度
60〜70℃:甘さUPのゴールデンゾーン
つまり、「ゆっくり温度を上げる → しっかり糖化」この工程が甘さを決定します。
■蒸す vs 焼く vs 電子レンジ → 甘さランキング
| 方法 | 甘さ | 食感 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 焼く(低温長時間) | ★★★★★ | しっとり蜜系 | 最も甘い |
| 蒸す(弱火で長め) | ★★★★☆ | ほくほく+しっとり | 水っぽさ少なめ |
| 電子レンジ | ★★☆☆☆ | ぱさつきやすい | 時短だが甘さ弱い |
→ 甘さ重視なら“焼き”一択です。
■品種で甘さが全く違う
同じサツマイモでも糖度の限界値が違います。
| 品種 | 甘さの特徴 |
|---|---|
| 紅はるか | 圧倒的な甘さ・熟成でトロトロ |
| シルクスイート | なめらか系・焼くと蜜が多い |
| 安納芋 | 中までねっとり甘い |
| べにはるか(高系14号) | ホクホク甘め |
| 金時系 | 上品な甘さ・和食向け |
「蜜」は糖化が進んだ証拠。
■蜜が出る芋の特徴
「蜜」は糖化が進んだ証拠。以下の条件が揃うと蜜が出やすい⇩
紅はるか・シルクスイートなど“しっとり系”品種
熟成2ヶ月以上
適切温度(60〜70℃帯長め)で加熱
芯が細い個体(熱が通りやすい)
※でんぷんが完全に糖化したサイン。
おいしいサツマイモの見分け方
プロ目線で選ぶポイントはこちら⇩
皮にツヤがあり、色が鮮やか
表面に傷が少ない
芯の部分が細め(甘くなりやすい)
ずっしり重いもの(糖度が高い証拠)
黒い蜜の跡(ヤラピン)がにじんでいるものは、特に甘い可能性大。
オススメの食べ方
■焼き芋(しっとり甘い)
サツマイモの甘さを最も引き出す調理法。
ポイントは「じっくり低温で火を通す」こと。
160〜180℃で90分 → しっとり濃厚
200℃で60分 → 焼き目をつけたい場合
家庭のオーブンやトースターでも十分できます。
■煮物(ホクホク感を楽しむ)
醤油・みりん・砂糖で甘辛く煮ると、ご飯のおかずにもぴったり。
掘りたてのホクホク系サツマイモと相性抜群です。
■サラダ・スイーツ
サツマイモサラダ
スイートポテト
焼き芋のマフィン
しっとり系の甘い品種(紅はるか、シルクスイート)に向いています。
弊社では、流通量の多い紅はるかだけでなく、
ホクホク系の金時、しっとり系のシルクスイートなど、
用途に応じて提案できるのが強みです。
詳しくはこちらからお気軽にご相談ください。



