金の成る木 ─ 静岡・久能山東照宮 繁栄の教え ─
金の成る木 ─ 静岡・久能山東照宮 繁栄の教え ─
果菜谷園では、日本各地の生産者様や出荷団体様から日々多くのご支援をいただきながら、
全国へ安心・安全で“本物の味”をお届けしています。
その中でも、私たちが特に注力している地域のひとつが静岡県です。
関東と関西のちょうど中間に位置し、年間を通じて日照時間が長く、温暖で豊かな気候。
まさに“日本の真ん中にある恵みの大地”と言えるこの土地は、
青果の生産・流通の両面で果菜谷園にとって欠かせない存在です。
久能山東照宮と「金の成る木」
そんな静岡を訪れるたび、私たちが足を運ぶ場所があります。
それが、徳川家康公が祀られている「久能山東照宮」です。
この聖地には、ひときわ目を引く一本の木があります。
幹の途中から三つの枝が大きく分かれ、その根元には「金の成る木」と名付けられた札が掲げられています。
この木には、家康公が家臣たちに説いたとされる教えが込められています。
家康公が描いた“金の成る木”の十一の枝
ある日、家康公は家臣たちにこう問いかけました。
「世の中には金の成る木があるというが、誰か知っておるか?」
誰も答えられなかったため、家康公は自ら絵を描きながらこう説いたといいます。
- 一つ目の枝は「よろずほどよ木」──すべてほど良き
- 二つ目の枝は「しょうじ木」──正直
- 三つ目の枝は「じひぶか木」──慈悲深き
そして、文化人でもあった家臣・細川忠興がさらに八つの枝を加えました。
- 「あさお木」──朝起き(早起き)
- 「いさぎよ木」──潔き
- 「しんぼうつよ木」──辛抱強き
- 「ゆだんな木」──油断なき
- 「かせ木」──稼ぎ
- 「ついえな木」──潰えなき(疲弊せず形を保つ)
- 「養生よ木」──養生よき(健康を大切に)
- 「かないむつまじ木」──家内むつまじき(家庭円満)
家康公はそれを見て、「この木を守れば富を得られ、末長く繁盛するであろう」と述べ、
家臣たちに家でも伝えるよう命じたそうです。
果菜谷園の“祈り”と“誓い”
私たち果菜谷園も、静岡を訪れるたびに久能山の石段を一歩一歩登り、
「金の成る木」の前で静かに手を合わせます。
お取引先様、そして生産者の皆さまの更なる繁盛と、
果菜谷園に関わるすべての方の健康と幸せを願いながら。
世界人類が平和でありますように。
この十一の枝が示す教えは、
企業としても人としても、常に大切にしていきたい“生き方の根っこ”です。
正直であること。
ほどよきをわきまえること。
仲間を想い、家族を大切にすること。
それらを積み重ねながら、
「果菜谷園を選んでよかった」と心から思っていただける会社を目指してまいります。



